精巣腫瘍(睾丸の癌)になったブログ。
2020年、45歳の時に精巣腫瘍(左側、セミノーマ)になりました。いろんな思いがありブログに残すことにしました。
TNM分類ですとT2N0M0 精巣内だけど浸潤している癌です。
精巣腫瘍が疑われた後、摘出手術、病理検査、癌確定、及び再発予防の抗がん剤治療を2クール(2回投与)を実施して経過観察となった身で、このブログは、自分の記録とともに、私と同じようにいろんなサイトを見て、色々悩んでいる方がいればその方々のために少しでも役立てればと思って書きました。
事前にお断りしておきます、私は医療従事者ではなく、お医者様から聞いた情報、サイトで調べた情報、自分で経験したことを記載しています。
ですので、万人の方に当てはまるわけでもなく、心の拠り所になるようなものではないと言うことを理解された上で読み進めてもらえらばと思います。
このブログの構成
- 精巣腫瘍ってなに?
- どんなスケジュール?
- 会社を休んだ日数は?
- どのようにして自覚できたのか?
- 初診や検査内容は?
- どんな手術をしたか?
- 術後は?
- 術後の会社への復帰時期は?
- 病理検査の結果は?
- 抗がん剤治療について。
- 副作用はどんな感じ?
- 費用はどれくらい?
- 癌になった気持ち。
このあたりのことを知りたい方であればぜひ読み進めてください。
再度念を押しますが、万人に当てはまる内容ではありません、特に副作用は人それぞれだと思います。
精巣腫瘍ってなに?
精巣にできる腫瘍。10万人に2人とか3人の頻度で、20歳〜40歳に多いようです。
詳細は以下サイトを参照してください。
https://www.med.nihon-u.ac.jp/department/urology/static_main/disease/disease_007.html
どんなスケジュール?
以下のような日程で診察や、手術、入院をしました。
日付を込みですのでわかりやすいかと思います。
07/06月 初診
07/08水 MR I
07/10金 CT
07/29水 診察=検査結果 入院前検査:血液検査・心電図・X線検査
08/12水 入院前検査結果、入院説明
08/19水 入院 手術の説明
08/20木 手術
08/21金 病院で療養
08/22土 退院 3泊4日でした。
08/23日〜26水 自宅療養 4日
08/27木 術後再診
08/28金 職場に復帰
09/17木 再診 病理結果を受ける
09/25金 入院 抗がん剤投与1クール目
09/26土 病院で療養
09/27日 退院 2泊3日
09/28月 職場復帰
10/12月 再診 血液検査と抗がん剤2クール目の日程決め。
11/06金 入院 抗がん剤2クール
11/07土 病院療養
11/08日 退院 2泊3日
11/09月 自宅療養
11/10火 職場復帰
11/16月 再診 血液検査 次回は3ヶ月後。
会社を休んだ日数は?
半休 5回
全休 14回
合計 16.5日
検査は可能な限り半休にしました。
どのようにして自覚できたのか?
横になった時に、足の間(股の間)にコツコツと当たる何かがあり、触っていると精巣が硬くしこり状態になっていることがわかりました。
精巣は、硬さがわかるくらい触る機会は少ないと思っています、ですので、いつから硬くしこり状態になっていたかはわかりません。
できれば、女性の乳がんを自己検診するのと同じように、男性の自己検診が必要だと言うことが広まればと思います。
しこりっということで、癌かもと思い、発見してから二日後に病院を受診しました
初診や検査内容は?
初診では、触診とエコーで診てもらい、この段階では、癌であることはわからないが癌の可能性もあるとのことでした。
初診から2日後に、胸から下半身にかけてのMRI、その2日後に造影剤を用いたCT検査が実施され、そこから19日後に診察結果を聞くことになります。
結果は、癌かどうかわからないですが、摘出しますとのこと。また、胸などその他に異常はないと言うことでした。
つまり、まずは精巣を摘出、その後病理検査によってどのようなものか確認すると言うことです。
推測ですが、お医者様はこの段階で腫瘍の可能性が高いと思っていたのだと思います、ただし病理検査結果で正式なものではないので、「まだわからない」と言う言い方をされたのだと思います。
入院に向けて、その日中に血液採取(HIV込み)、後日、血液検査結果と入院説明となりました。
どんな手術をしたか?
左高位除睾術と呼ばれ、
左の下腹部(足の付け根よりちょっと上)を切って睾丸を摘出する手術です。
手術台に乗った後は、全身麻酔が入りますので、何も覚えていないです。全身麻酔前に看護師さんがとても優しく接してくれて安心してました。
2時間弱の手術でした。
術後は?
尿道に管が入り(尿を外に吐き出すため)、手術跡は7、8cm程度の傷口となっており、当然麻酔が切れると痛いです。
尿道の管は、普段ないものが入っているで、当然違和感がありし、引っ掛かるとそれなりに痛みがありますが、それよりも手術で切られたところが痛みます。
手術の翌日には尿の管も取れ、看護師さんと病院内を歩くことになります。歩けなくはないですが、痛みがそれなりに厳しく息が荒れるくらいです。
諦めて痛み止めをもらい、だいぶ楽になりました。我慢しないほうが精神的には楽だと思います。特に我慢する理由もないと思います。
手術から3日で退院、この時土曜日です。一人で歩けるけど、一人にはして欲しくない状態ですが、なんとか歩けます。
手術から4日間は痛み止めを使ってました。のんびり歩きや、階段の昇降も可能なくらいです。
5日目は痛み止めがなくても平気なくらいになり、6日目は調子に乗らなければ普通に歩けるくらいでした。
痛みがほぼ無くったのは、9/3 術後14日後でした。
痛み止めですが、6時間ごとに飲める痛み止めなので、飲んでから5時間もするとそれなりに痛みが復活してきました。
術後の会社への復帰時期は?
術後8日で復帰しています。私は無理をしま背でしたが、5日あれば復帰は可能な感じでした。
8/20に手術をして、8/25には会社に行けそうでしたが8/27の再診までお休みをすることにしました。
8/28に職場復帰、自分で車を運転して行けるくらいです。まだ痛みはありましたが、無理をしなければ平気なくらいです。
病理検査の結果は?
タイトルにある通り、精巣腫瘍なのは間違い無いのですが、セミノーマかつ浸潤癌と呼ばれるものでした。
リンパ管侵襲、血管侵襲がある、つまり、リンパや血管に入り込んでいることになります。
また、TNM分類なるものはpT2N0M0、詳細は以下リンクにありますが、侵襲はあるけど転移はしていなく精巣内に留まっていると言うことのようです。
https://juntendo-urology.jp/disease/testicular_tumor/
上記サイトによると、病期的にはI期になるようです。(これがステージ1と呼ばれるものかどうかはわかりませんし、お医者様にも聞きませんでした。)
この段階でわかっていることは、上皮内癌ではなく、浸潤癌であること。。。。つまり全身に転移の可能性があるっと言うことでした。
そのために勧められたのが抗がん剤治療でした。その目的は再発予防となります。
再発の可能性ついて、私の精巣腫瘍の場合、再発率は20~30%、抗がん剤治療を実施すると5%と以下とのことでした。
抗がん剤治療について
再発予防のため抗がん剤治療を実施することになりました。
お医者様曰く、浸潤しているので、見えない癌が全身に回る可能性があるためお勧めしますとのことでした。
抗がん剤治療は、カルボプラチンと呼ばれるものを点滴投与することになります。
投与前にカルボプラチンによる副作用に関して説明を受け、
嘔吐、悪心、吐き気、倦怠感、手足の痺れ、口内炎、骨髄抑制、脱毛、肝障害などの可能性があることを伝えられます。
実際に経験した副作用は、吐き気のみだったのですが、これは別途記載します。
抗がん剤治療は、2泊3日の入院で実施、土日を絡めたので、会社を休むのは1日です。
これを2回(2クール)実施しました。
2回目は1回目から1ヶ月ほど空けてから実際されます。
抗がん剤は、入院初日に投与されます、残り2日は様子見となります。過敏症とかですかね。
全て点滴投与となり、吐き気どめを先に投与され、その後カルボプラチンの順になります。
全部で5時間半程度の点滴投与でした。
その間トイレにも行けますし、好きなこと(ゲームや動画閲覧)をしていました。
副作用はどんな感じ?
1クール目、抗がん剤を点滴投与してから3日目に少し気持ち悪さを感じました。
少しの気持ち悪さとは、ほんの少しだけ二日酔いが残っているかな程度で、普段であれば何も気にしないレベルです。
食事も普通に取れますし、生活にはなんら支障はありません。
1週間もすればほぼなくなり、2週間経った頃には忘れている感じでした。
途中経過の血液検査も異常なく、1クール目の抗がん剤(カルボプラチン)投与は、何事もなく終わった感じです。
ただし、免疫力が落ちているっと言う心配があり、人との接触が非常に怖い気持ちでした。コロナもありますし。
2クール目、抗がん剤の点滴投与から2日後(入院最終日)の朝、気持ち悪さが出てきました。
今回の気持ち悪さとは、ご飯が食べられない、ご飯や味噌汁の臭いもだめ、臭いがなく冷たいものならば食べられる。冷たいうどん、サンドイッチなど。
とはいえ、吐き気を催すものまではいかず、単に気持ち悪いだけでした。
投与から3日後、月曜でしたが、昨日同様気落ち悪さが抜けず会社を休むことにしました。
ウィダーを飲みながら1日横になっていた日です。
気持ち悪すぎて何もする気にもなりませんし、温かい食事の匂いが本当にきついです。つわりみたいだねっと言う女性の意見もありました。
投与から4日目、少し和らいだが、まだ米や味噌汁のにおいがきつい。がしかし体を起こし会社へに行ける程度には回復。
この気持ち悪さが取れるまで7日かかりました。7日後にまだ匂いに反応してしまいますが、お米、味噌汁が食べられるレベルになりました。
この時、お米を食べると口の中に苦味が広がりましたが、これも数日で消えました。
投与から2週間経つ頃には、気持ち悪さも抜け、また、血液検査も良好だったこともあり(良好=骨髄抑制はなし)、通常運転に戻った感じです。
脱毛に関して記載しておきます、お医者様の話では、脱毛はあると思いますっとのことでしたが、私の場合は脱毛はありませんでした。
もともと坊主頭ということと、さほど頭皮が豊かでないことから大きく気にしてはいなかったのですが、ピンポイントでなくなると嫌だなっという懸念はあったのですが、それもなく、普通に過ごしています。
まとめると、
嘔吐、吐き気、倦怠感、手足の痺れ、口内炎、骨髄抑制、脱毛、肝障害:なし
悪心:あり
といったところです。
費用はどれくらい?
支払った総額は、約270,000円
手術費用に関しては高額医療補償(健康保険限度額適用認定証)が適用されています。
ざっくりですが、内訳です。
- 事前の検査(MRIやCT):15,000円
- 入院3泊4日+手術:85,000円
- 入院2泊3日+抗がん剤:55,000円
- 入院2泊3日+抗がん剤:81,000円 ※個室代8,000円/日が入っています。
- 診断書作成×2:11,000円
- 診察+血液検査 3回:12,000円
- 診察だけ:残り
※抗がん剤治療が終わり経過観察になったところまです。今後はどうなるかわかりません。
癌になった気持ち
癌がわかった時の思いは、まず、働けなくなると家族が大変な思いをする・・・・働けなくなるくらいなら死にたいでした。
手術をし結果が出て、その後の抗がん剤治療が終わるまで、それなりにメンタルは不安定だったと思います。
マイナスなことを考えれば、仕事中でも不安に晒されることがありますし、手が止まることも正直ありました。
癌のことを考えないように、癌のことについて調べない方が良いと言う方もいらっしゃいましたが、そうは言っても情報は必要なので調べました。
そうすると、悪いことも書いてあるのでそれなりに凹みます。不安すぎてとりあえず車を走らせたこともありました。
私の癌は、比較的軽い方だと思います、それでもこの状態です。
この不安は、結局時間が解決してくれた感じです。もちろん家族、友人の存在は外せないことは言うまでもありません。
不幸中の幸いで、私は今のところ元気に働けてしますし、浸潤癌だったこともあり、各種がん保険が適用されました。
多分次回の検査の時には同じようにマイナスな気持ちになると思います、再発したらどうしようっと言う気持ちが湧き上がってくると思います。
それもきっと時間が解決してくれるかなと。
今はもっとやりたことをやった方が良いな!と言う気分になっています。
これといって何か始めたわけではありませんが、何か家族に、友人に残せるものはないか、自分が亡くなったときに満足できたっと言える人生を過ごしたいと言う気持ちです。
癌にならなければ、こう言う気持ちにはならなかったと思います、せっかく病気になったのだから、何かを得られるといいなっと思います。
今後何かあれば追記もしくは別ブログに記載します。
何もなくこの記事が増えないことを祈っています。
以上です。